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『緋色の研究』コナン・ドイルを読んだ感想【犯人が気の毒】

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どうも大福丸です。

名探偵コナンが好きなので、シャーロック・ホームズシリーズの本を読んでみることにしました。思った以上に数が多いので当分は楽しめそうです。

ただ読んでみて思ったのは以前より名探偵コナンが好きになったということ。

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おすすめしたい人

  • シャーロック・ホームズの最初の物語を読みたい
  • 名探偵コナン映画に登場したベイカー・ストリート・イレギュラーズを知りたい
  • シャーロック・ホームズシリーズを読みたい

久しぶりに感じた何度も読み返したいと思った本の一つ。

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「緋色の研究」のテーマ・あらすじ

本書のテーマはコナン・ドイルの作品に登場するシャーロック・ホームズと軍医のジョン・ワトスンとの出会いから物語が始まる。

軍医を辞め、ロンドンに移住するワトスンには住む場所が必要だった。しかし、経済的に住める場所は限られていた。そのとき、知人からワトスンと同じように同居人を探している人がいると話を聞く。その人物こそ若き日のシャーロック・ホームズだった。

初対面にも関わらず、観察眼もった名探偵シャーロック・ホームズに握手だけで「アフガニスタンに行っていましたね」と言い当てられ度肝を抜かれる。共同生活をするようになり、ホームズの人となりを知っていく。ベイカー街221番地Bに住むキッカケと二人で取り組んだ初めての事件の真相に迫る。

レストレイド警部・グレグスン刑事のお手上げ状態での協力依頼。現場には血痕が残されており、壁にはRACHE(ドイツ語で復讐の意味)と書いてあった。そして女性モノの結婚指輪。そこには悲しい物語があり、ホームズとワトスンは事件を解き明かしていく。

緋色とは、西洋では罪悪の象徴。ホームズが解きほぐしていく事件。

人生という無色の糸桛(いとかせ)には、殺人という緋色の糸が分かちがたく混りこんでいる。ぼくたちの任務は、それを解きほぐし、分離して、端から端まで一インチものこすことなく白日のもとにさらけだすことなんだ。」

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著者紹介

アーサー・イグナティウス・コナン・ドイル。1859年5月22日~1930年7月7日。イギリスの作家、医師、政治活動家。推理小説・歴史小説。SF小説など多数を書いている。

医師として、仕事をしていたが、患者を待つ時間を利用して短編小説を執筆し雑誌社に投稿するようになる。シャーロック・ホームズシリーズが大ヒットするが、本人は歴史小説がじぶんの本文と考えていた。

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印象に残った言葉

緋色の研究の中には、個人的に気に入った名言や言葉が散りばめられていた。その中でも上記の3つが気に入った。

「人間がなすべき研究の対象は人間である」

人間の本質を書いたような言葉で、人間の敵は人間と似ているかな。

もともと人間の頭脳は狭い屋根裏部屋みたいなことで、本人が選りすぐった知識だけをしまう場所なの。有用な知識がこぼれ落ちないよう、無用な知識がさっさとしてるに限る。

何でもかんでも知識として仕入れていくのは大事なことだけど、人間の脳はそこまで優秀にできていない。大事な知識をいつでも拾い出せるようにしておくことって大事。これって脳のことだけでなくて、自宅の整理整頓や人間関係にも言える。

「愚か者を褒めるもっと愚かなやつがつねにいる」

辛辣な言葉だとは思うけど、本当これ。無能は無能と理解せず、無能同士で褒め合う傷のなめあいはどこにでもあると思う。

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「緋色の研究」を読んだ感想

シャーロック・ホームズとワトスンの最初の物語ということを全く知らずに手に取った。単純にそこにコナン・ドイルの作品があったので、久しぶりだなと思ったのだ。

内容としては、非常に満足。名探偵コナンの映画に登場したベイカー・ストリート・イレギュラーズが登場していたというのも作品の魅力のひとつになった。名探偵コナンではそこまで詳しくは触れてはいなかったけど、かなり優秀な子どもたちじゃんというのは正直な感想。また、以前から不思議に感じていた、なぜ男同士でルームシェアしているのかという素朴な疑問も解決するにいたった。

本書に登場する言葉RACHEという言葉。復讐という意味にはなるんだけど、今回のテーマであり、復讐がどういうものかを考える機会にもなった。正義は誰にとっても正義であって、そもそも悪は存在せず個人から見た、感覚の違うもの、異に反するものが悪と感じることができた。一般的には本書の犯人が悪いということにはなるんだけど、個人的には同じ状況下にあったとしたら、誰もが同じことをするのではないかなと感じるし、じぶんでもおなじようなことを考えてしまうと思う。実行するかどうかは別の話ですが。

ともあれ、名探偵コナンで話に登場するシャーロック・ホームズの印象とは若干のズレはあったものの、確かな推理力と洞察力については小説ながらすばらしいものと感じた。ちょっとした変化や疑問を追求していくことの必要性を知ることになった。

ただ、思うのは犯人が気の毒でならなかった。犯人だから悪いんだけど、なぜか憎めないというか納得ができないという感覚に陥ってしまった。

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終わりに

実はシャーロック・ホームズシリーズの本を読んだのは数十年振り。名探偵コナンを見てると、見てみようかなとは思っていたけど、まさかこんな形で読むことになるとは。

とはいえ、ホームズとワトスンの始まりの物語を読んで、シャーロック・ホームズシリーズを読破しようと思えたので、本屋と図書館に駆けつけます。

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